部分的に無線LAN 「新潟キヤノテック NetHawk RF-100E」
残念ながら、わが家のPCを置いている部屋には電話のモジュラーがないため、不本意ながら、隣の部屋のモジュラーから電話線を数メートル引っ張っていた。電話線は垂らしっぱなしでガードも何も付けていなかったので、見栄えも悪く、すぐに足に引っかかるような危険な状態でもあった。しかし、きっと近いうちに電力線LANか無線LANが普及するだろうと明るい未来に希望を託しつつ、引っ越してから半年以上もの間、このような状態に甘んじていたのだった。
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気になる長い電話線
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個人的に期待している電力線LANはいまだ普及の兆しが見えないが、無線LANの方は、昨年からIEEE802.11b準拠の製品が各社から続々と発売され、徐々に盛り上がってるように見える。しかし、実際にわが家に当てはめて構成を考えると、どうもしっくりいかない。発売されている端末側のデバイスは、PCMCIAカードかPCIカードのタイプばかりだ。(USB接続という変わり種もあるが・・・)これでは各種OSのドライバのサポートが心許ないし、物理的にカードを差すことが出来ないプリントサーバのようなものはどうにもならない。そもそもPCやプリンタは持ち運びはしないので個々に無線化される必要はない。とりあえず、長い電話線がなくなればよい。そうこう考えているうちに気付いたのがアクセスポイント同士の通信だ。通常、アクセスポイントはインタフェースが10BASE-Tなので、なんとなく、2台使えば無線ブリッジとしてルータとHUBの間を無線化することが出来そうだ。ルータ側を無線LAN機能付きルータにすることも考えられるが、今後、CATVやADSLなど、インターネットへの接続方法がどう変わっていくか分かったものではないので、機能はできるだけ独立させたいところだ。各社のサイトなどで調べてみると、アクセスポイント間の通信は、各社製品とも最近になってファームウェアのバージョンアップによって対応可能になったばかりだった。しかし、アクセスポイント間で通信する際には、メーカー独自のLAN間接続専用のモードにする必要があり、他の無線LAN端末と通信できなくなるようだ。アクセスポイント2台というと安い買い物でもないので、後々ノートPC等を無線LANに組み込むことができないとなると、なかなか購入に踏み切れなかった。そんな状況の中、新潟キヤノテックから発表されたのがこのNetHawk
RF-100Eだった。
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接続は10BASE-Tのみ。
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接続インタフェースは10BASE-T。10BASE-Tを備えたあらゆる機器を無線化できるというふれこみだ。設定にはWindowsマシンが必要だが、ドライバが不要なので使用時のOSは問わない。LinuxでもBeOSでもMacOSでも有線のLANカードさえ認識されていれば接続可能だ。見た目はとてもシンプルだが、AdHocモード、Infrastructureモード、簡易LAN接続モードに対応し、ステーション(無線端末)にもアクセスポイントにもなるという優れものだ。(詳しくはメーカーHP参照)そのためか価格も通常のアクセスポイントよりもやや高いので、機器構成や必要な機能をよく考えてから購入した方がよいだろう。しかし、私は直感的にこれしかないと感じた。(後日、PLANEXのアクセスポイントGW-AP110がファームウェアのアップデートにより、同等の機能が実現できるようになっていたことが判明・・・。)
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長い電話線消滅
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幸いにも発売とほぼ同時に、秋葉原のNetworkセンターで2台手に入れることができた。あまり注目されていないのか、他の店には入荷されていなかった。(2/2時点)この様子だと、現時点でユーザは相当少なそうだ。
物理的な接続は呆気ないほど簡単だ。ルータとHUBにそれぞれ付属のストレートケーブルで接続するだけだ。ディップスイッチどころか電源スイッチすらない。(電源アダプタは必要。)しかし、悩んだのがユーティリティ上で行う通信モードの設定だった。買ってから悩むのもどうかと思うが、説明書のAdHocモード、Infrastructureモード、LAN間接続モードのどの接続例を見ても、わが家のようにルータとHUB(LAN)との間を無線化するような例がない。これは買うのを早まったかと少し動揺したが、まずは心を落ち着けて、最も成功確率の高そうなLAN間接続モードから試してみた。結果は良好で一安心。しかし、この構成では問題ないものの、前述の通り、LAN間接続モードではノートPCなど、他の無線LAN端末と通信することができない。それではRF-100Eを選んだ意味がないので、とりあえず各通信モードを一通り試してみることにした。ルータ側とHUB側の2台のRF-100Eの間で通信可能な通信モードの全ての組み合わせで、HUBに接続している2台のPCからルータ経由のインターネット接続を試みた。結果は次の通り。
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通信モード設定 |
RT側
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HUB側
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PC1
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PC2
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AdHoc
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AdHoc
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○
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×
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Infrastructure
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簡易AP
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○
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○
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簡易AP
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Infrastructure
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○
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×
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LAN間接続
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LAN間接続
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○
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○
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先に接続した方がPC1になる。
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AdHocモード、InfrastructureモードではRF-100E1台あたり1台しか機器が接続出来ないようで、HUB側をAdHocモードやInfrastructureモードにするとPC2からルータに接続できなくなった。まあ、AdHocモードやInfrastructureモードは端末側なので無理もない。よって、今回のような構成で他の無線LAN端末とも通信させるためには、HUB側をアクセスポイント(簡易APモード)、ルータ側をInfrastructureモードにするしかない。(Windowsのインターネット共有等のソフト的な手段を除く。)アクセスポイントを兼ねる無線TAルータとは逆のイメージだ。
ところで、メーカ独自のLAN間接続モードにする必要はなくなったため、アクセスポイントの方は他社製品でも問題ないだろう。憧れのAirMacベースステーションもRF-100Eの接続確認済みリストに名前が載っていることから、是非ともわが家の無線LANに加えたいところだったが、残念なことにわが家には設定に必要なMacがないためひとまず断念した。
さて、実際にノートPCが無線LANに組み込めるかどうかは、無線LANカードを入手次第試してみたいと思う。(続く)
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さて・・・
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2001/02/12
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