少し違う無線LANカード「PLANEX GW-NS110」
先日、部分的にLANを無線化することにより、長くて邪魔な電話線を取り去ることに成功した(こちら)のだが、
無線化の一番のメリットはやはりポータビリティにあるだろう。当初の目的から考えると本末転倒のような気もするが、うちにある唯一のノートPC、名機ThinkPad240をこのまま埋もれさせておくわけにはいかなかった。
無線LANカードはPLANEXの"GW-NS110"(以下NS110)を選んだ。通常、無線LANカードにはアンテナ部の出っ張りが付き物で、ともすれば、他のPCカードと物理的に干渉してしまいがちだが、このNS110のアンテナ部はカード本体と同じほどの厚みしかなく、他のカードと干渉しにくくなっている。また、通信状態が良くない場合には、アンテナ部を外して別売りの強力な外付けアンテナが取り付けられるという、とてもアンテナにこだわりのあるカードなのだった。
ところで、PLANEXのチップはIntercil製らしいが、新潟キヤノテックの方はよくわからない。(分解してみようとも思ったが、特殊なネジだったのでやめた。)ベンダはなるべく合わせた方がいいと言われているだけに、若干不安なところだ。しかも、新潟キヤノテックのサイトにあるRF-100Eの動作確認リストにも載っていない。(2/16時点)しかし、いずれにせよ、どちらもAirMac(Lucent製)など共通の動作確認済み機種があることから、三段論法で自分を納得させて購入した。
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薄いアンテナで他のカードと
ぶつからない!と思ったら、
カードスロットが一つしかなかった。
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アンテナを外してiBookのように
スマートに!と思ったら、
まともに通信できなかった。 |
少し気になった互換性は特に問題なく、Infrastructureモードでの接続は当たり前のように成功した。ちなみにアクセスポイントは、接続されている装置が電源OFFでも機能するので、アクセスポイントだけ常時電源ONにしておこう。
さて、気になる通信速度はどうだろう。ベンチマークにはいつものHDBENCH(3.22)を使って、ネットワークドライブのREAD、WRITE、COPYを計測した。通常使うInfrastructureモード以外にも比較対照として、うちの環境では使わないけど少し速いらしいAdHocモードと10BASE-TのLANカード(corega
Ether PCC-T)についても計測した。ついでに100BASE-Tとも比較したかったが、100BASE-TのPCカードがなかったので、デスクトップPCの100BASE-TのPCIカードの値を参考までに載せておく。
通信方式 |
READ
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WRITE
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COPY
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Infrastructure
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468
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477
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620
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AdHoc
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498
|
511
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646
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10BASE-T
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992
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679
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902
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(100BASE-T)
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8631
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6579
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1879
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KByte/s
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ご覧の通り、最大通信速度11Mbpsにしては速度が出ていないが、家庭でISDNやADSLを使ってインターネット接続するレベルなら十分余裕がある。LAN内でファイル共有しても、違和感を感じるというほど遅くはない。
速度はさておき、ノートPCで電源ケーブルすらない完全なワイヤレスで通信できるのは予想以上に快適だ。少なくともわが家の中ならどこからでもインターネットに接続できた。ベランダでも寝床でも食卓でも玄関でもトイレでも大丈夫だった。インターネットの常時接続環境があればさらに強力で、いつでもどこでも好きなだけインターネットが使えるわけだ。ついでにプリンタもノートPCから無線で使えるようになったのだが、無線のプリントアウトもこれまた楽しいのだった。
2001/03/09
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