DVでアナログキャプチャ
「SONY DCR-TRV20 + Canopus DVRaptor New Edition」
よほどのマニアでもない限り、DVカメラなどそうそう買う機会もないと思われるが、たまたま最近その機会があった。DVカメラを買うとなると欲しくなるのがDVキャプチャカードだ。DVカメラとDVキャプチャカードを両方同時に買うと相当な額になってしまうが、さらに私は、散財ついでにメディアコンバータ(アナログ−デジタル変換)も買って、
アナログ&デジタルのキャプチャ環境を一気に整えようと考えていた。
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売れ筋DVカメラ "SONY DCR-TRV20"
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ところが、秋葉原卸売りセンターで今人気のDVカメラDCR-TRV20(以下TRV20)とメディアコンバータDVMC-DA2を注文すると、店員は、DVMC-DA2は次回入荷待ちだが、買う必要はない、と言うではないか。在庫がないことの言い訳かとも思ったが、調べてみると、確かにTRV20にはアナログ→デジタル変換機能が元々付いていた。いい店員さんでよかった。ちなみにSONYの現行機種では、DCR-VX2000、PC110、PC5、TRV820K、TRV620K、TRV220Kにも付いているようだ。
正直言うと、そもそも、私はDVカメラのことなど全く分かっていなかった。TRV20を選んだのは、スペックなどではなく、SONYブランドと、渡部篤郎と田中律子の幸せそうなCMに惹かれたためだ。まさにSONYの思うツボ。
TRV20は、107万画素メガピクセルCCDにカールツァィスレンズ搭載、瞬速光学10倍ズームにデジタル120倍ズーム、スーパーナイトショットにメモリスティックスロット搭載、・・・とカタログ上の特長を挙げるときりがないのだが、簡単に言うと、割と標準的なDVカメラということになるだろう。ボタンが多すぎて、何が何だか分からないが、通常の撮影において、特に不便に思うところはなかった。ただ、DVキャプチャが可能であれば、わざわざメモリースティックに静止画を撮る必然性がなくなってしまうのが残念ではある。
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売れ筋DVキャプチャー"DVRaptor"
(写真は別売りI/F"RaptorBay)
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DVキャプチャを行うには、DVキャプチャーカードかIEEE1394カードが必要になる。どちらもDVキャプチャ機能を謳っており、インタフェースはIEEE1394だが、DVキャプチャカードの方は文字通りDVキャプチャに特化しており、それなりの工夫が凝らされているので価格は高めだ。ビデオキャプチャには定評のあるCanopusのDVキャプチャーカードDVRaptorもやや高価だが、アナログ入力を備え、アナログオーバレイが可能となっている。アナログオーバレイのメリットは、プレビュー時に映像をデコードする必要がないので、高速なCPUを必要としないことだ。DVRaptorの廉価版で、アナログオーバレイがないEZDVがPentiumII
400MHz以上を必要とするのに対し、DVRaptorはMMX Pentium 200MHz以上でよいのはこのためだ。また、付属ソフトに憧れのAdobe
Premiere(LE)が付いてくることと、オプションで外付けI/FのRaptorBayが取り付けられることも見逃せないポイントだ。
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映像/音声端子、S端子が一つずつしかないということは? |
さて、本題のアナログキャプチャだが、いざ使う段階になって、TRV20とメディアコンバータとの違いに気付いた。TRV20は、アナログ入力端子が出力端子と兼用になっているのだ。そのため、
メディアコンバータ同様に、ビデオデッキ(など)→TRV20→DVRaptorと一直線に繋ごうとすると、ビデオデッキからのアナログ入力と、DVRaptorへのアナログ出力が競合するのだ。DVRaptorのアナログオーバレイはソフトウェアプレビューで代用できるため、絶対に必要というわけではないが、アナログオーバレイができなければ、EZDVと同等になってしまう・・・。もちろんこれはTRV20をメディアコンバータ代わりに使うときだけの制約なので、通常のDVビデオからの入力に関しては問題ない。
環境が整えば、あとはアナログキャプチャやり放題だ。ビデオデッキだろうがTVだろうが、ビデオ出力さえあればキャプチャが可能だ。もちろんプレステ2などでも可能だ。ただし、著作権には厳しい(?)SONYだけあって、コピーガードの入っている映像を録画しようとすると、プロテクトがかかっているためコピーできない旨のメッセージが出てきて録画できない。ちなみに、コピーガードキャンセラーをビデオデッキとTRV20の間に入れると回避できるようだが、著作権の侵害にならないように注意しよう。
なかなかよいTRV20とDVRaptorのコンビだが、問題もある。DVMC-DA2にも言われていることだが、ひまひとつ音声がよくない。ただしこれは、ビデオデッキなどからの音声をTRV20を通さず、サウンドカードに直結すれば解決しそうなので、音声にこだわりたい場合には試してみよう。また、もっと上をめざすなら、マニアな方々に評判のPanasonicのDVデッキ"NV-DM1"を買ってみるという選択肢もある。
ところで、DVRaptorにはアナログキャプチャーキットという、一見魅惑的なオプションがあるが、所詮ソフトウェアでのリアルタイム処理なので、品質にはあまり期待できない。美しく映像をMPEG1/2化したい場合には、少し時間がかかるが、フリーなのに高画質なTMPGEncがお勧めだ。
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メディアコンバータとして使う際は設定が必要。
(TRV20)
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SONY DCR-TRV20
オープンプライス
実売価格 \170,000ぐらい
CANOPUS DVRaptor
NewEdition
定価 \69,800
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