ハイコストパフォーマンスビデオカード
「SAPPHIRE ATLANTIS RADEON 9000」
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POWERED BY ATI
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かつてはGlide対応ソフトはすべて買うほどの勢いがあった私も、最近はめっきりゲームをしなくなり、ビデオカードを頻繁に買い換えることもなくなった。しかし、そんな私が探していたのがファンレスのビデオカードだ。もちろん、なるべく安くて高性能で高機能なものがいい。最近のビデオカードには、必ずと言っていいほどファンが載っていて、これが騒音やノイズの原因になり得る。特にTVチューナーカードを載せている場合などには気になるところだ。もちろん、ファンが壊れた時のことも心配だ。ファンレスではMatroxのMillennium
G450/G550あたりがメジャーだが、いかんせんあまり性能が高くない。そこで行き着いたのが、ATIのRADEON 9000だ。
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立派なヒートシンク
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RADEON 9000はATIのかつてのフラッグシップRADEON 8500の廉価版でDirectX 8.0/8.1にハードウェアレベルで対応しているなど、性能面でも期待が出来る。ATI純正品以外は画質が思わしくないという評判もあり、純正好きな私としてもぜひ純正品を買いたいところだったが、残念ながらATIのラインナップにはRADEON
9000がない。最も近いRADEON 9000Proにもファンが付いている。そこで選んだのがSAPPHIRE製のATLANTIS
RADEON 9000だ。SAPPHIRE社はATI純正品の製造も手がけているといわれており、最も純正品に近そうだ。SAPPHIREのRADEON
9000シリーズには、メモリ容量(64/128MB)、DVI出力有無、Video入出力有無などによって、多くのバリエーションがあるようだが、今回選んだのは64MB、DVI出力あり、Video入出力なしのモデルだ。
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変換ケーブル不要のS端子(S端子-コンポジット変換ケーブル付き)
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ATI系製品を使うのはRage以来久しぶりなので、最近のATI純正品と比べて画質がいいのか悪いのかよくわからないのだが、Matrox製品に慣れた目で見て特に問題はない、と言うよりむしろきれいに見える。また、かつてATIのドライバは不安定なことで有名だったが、今のところ、SAPPHIREや本家ATIのサイトに置いてある最新版ドライバを入れても特に不具合は発生していない。ただし、うちは液晶モニタがないのでよくわからないが、RADEONはDVIがらみで問題が発生することがあるようなので、DVI出力をメインに考えている場合は、よく確認しておいた方がいいかもしれない。
住宅事情のためか、意外と使われていないのがマルチディスプレイ機能だ。このカードにはTV出力端子(S端子)が付いているので、PCの近くにTVがあれば、TVで動画ファイルを出力しながらモニタで別の作業を行うといったことが出来る。TV出力の画質はCanopusのVideoGate1000など動画出力専用カードには及ばないが、動画以外ものも出力出来るのはうれしい。とは言っても、当然、細かい字は潰れてしまって読めないので、Office系アプリケーションを使うのはきついだろう。ちなみに、パッケージの補足説明書には、セカンダリーディスプレイにオーバーレイ出力が出来ないため、TVにオーバーレイ出力する際にはTVをプライマリーディスプレイに設定する旨記載されていたが、付属のFilePlayerをはじめ、MTVシリーズ用のMEDIACRUISEや、Windows
Media Player等を使ってセカンダリーディスプレイに動画出力することができた。(PowerDVD、Real Player(RealONE)では真っ黒だった。)
気になる性能はというと、GeForce3の少し下と言ったところらしい。あまりヘビーな使い方はできないかもしれないが、現時点では全く歯が立たないというようなソフトはあまりなさそうだ。このカードの機能と価格を考えれば、十分納得のいくレベルだろう。
2002/12/8
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