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今時のプリンタ 「Canon PIXUS iP4100」また今年もプリンタの季節がやってきた。毎年、何だかんだで見送ってきたのだが、うちのプリンタはなんとかれこれ8年目のEPSON PM-750C。いまだに純正消耗品が供給され続けていることには驚きを禁じ得ないが、フチが1cmぐらいあって(やや誇張)、さすがにこのご時世、わが家の年賀状も見劣りするようになってきた。そこで、今年初めに密かに買い換えを決意すること11ヶ月、ついにこの季節がやってきた。
8年ぶりともなると、もはやどれを買っても感動を味わえる状態だったが、せっかくの機会なので店に行く前に下調べをしておいた。何と言っても今年目を引くのはCanonの一見してプリンタに見えないデザインだ。すっきりとした箱形、しかも前面給紙可能ということで、本棚などにもすっぽり収まりそうだ。しかも両面印刷まで可能とのこと。対するEPSONの方は、基本的に従来のスタイル。両面印刷もなし。機能的には明らかにCanonの方が魅力的だ。この時点でほぼ決まったも同然だった。 ところが、ターゲットとするミドルレンジで価格ベースで比較すると、6色インクのEPSON PM-G820の市場価格は\26,800、同じく6色のPM-G720は\19,800に対し、同じ6色インクのCanon iP7100は\31,800、\25,800のiP4100は5色インク(うち写真用は4色)だ。つまり、スペックだけ見ると画質ならEPSON、機能ならCanonということになるように思える。しかも、EPSONの写真の美しさには定評があるため、このあたりの画質の差はどうしても気になるところだが、こればかりは出力サンプルを見ないことには何とも言えない。
実際、店頭でサンプルを見ると、はじめはなかなか違いがわからなかったのだが、見比べているうちに何となく粒子の違いがわかるようになってきた。一市民のピュアな感想としては、iP7100とその上位のiP8600はあまり違いがわからないけど文句なしのレベル、EPSONとの違いもサンプルが違うのでよくわからず、写真用4色のiP4100はよく見ると粒子が見えるような気がするが十分なレベル、6,000円安い写真用3色のiP3100だとやや締まりがないかもといった感じだった。このあたりは人によって感じ方や価値観が違うので、写真に拘りたい方はとことん拘ればよいだろう。ただし、「年賀状」ではなく、あくまで「写真」ということであれば、購入時期はもう少し待った方がお得かもしれない。 iP4100とiP3100には写真用染料系カラーインクの他に顔料系ブラックインクがあり、普通紙への文字印刷に威力を発揮する。小さい文字も読みやすいので、一面に複数ページ印刷する割付印刷などにも有利だろう。これは上位機種iP7100、iP8600にない部分で、写真以外にも使いたい人に向いている。ちなみに、シリーズ共通に見えるデザインだが、iP4100とiP3100はiP7100以上のクラスより少し横幅が狭くなっている。他に、7,000円高いIP4100Rという機種もあるが、こちらは無線・有線LAN機能付きだ。別途プリントサーバの購入を考えているのであればお得だが、ひっきりなしに複数のマシンから印刷するような忙しい環境でなければ、実用上はUSBの繋ぎ替えや、接続マシンへの出力ファイル移動で十分だろう。もちろん、「離れたところから印刷できる」という喜び?はあるかもしれない。 実は、ハナから価格と機能でiP4100を購入するつもりだったのだが、念のため確認してみたというのが正直なところ。万が一、凝視しなければわからないようなインクジェットの粒子の状態が生死を左右するほどの大変な事態が発生しても、写真屋さんに持って行けばいいし、などという元も子もないようなポリシーだ。なにせ、今やこんなこともできる時代なのだ。
印刷中の音は非常に静か。給紙の際はそれなりに音がする。特に前面給紙の音が大きいような気がしないでもないが、私の場合、比較対象が比較対象なのであまり気になるレベルではない。 見ていて楽しいのが両面印刷だ。一度表面を印刷した後、排出しかけた状態で少し乾くのを待ってから引き戻し、中で裏返しにして裏面を印刷するという健気なメカニズムだ。ネガティブに言うと多少かったるいわけだが、何せ全自動なので、放っておいてもいつか終わる。ただし、こういったメカニカルな部分は故障が気になるところなので、店の延長保証を付けてみた。さすがに先代並とまでは期待していないが、さて・・・。 特別企画:ミクロの世界
Canon
PIXUS iP4100
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