Episode
V "Coppermine Strikes Back : Celeron800(cD0)"
A long time ago in a PC far, far away.... Celeron533Aを800MHzにオーバークロックすることに成功し、その後も定格クロック並に安定走行を続けていたセカンドマシンだったが、いつの間にか世の中はギガヘルツ時代に突入しており、うちのCeleronはオーバークロック状態にもかかわらず市場的にはローエンドに位置するようになっていた。そんな時、現れたのがCoppermineコアの最終型であるDステップ(cD0)だ。噂によると結構クロックアップ耐性があるらしいということだった・・・。
Dステップへの移行は時期的には900MHzからであったが、intelのスペック表によると、733〜850MHzにもDステップが登場している。900MHz以外のDステップの流通状況はよくわからないが、とりあえず秋葉原でDステップの800MHz(BOX)を見つけた。私の場合、オーバークロックする場合は他のデバイスにダメージを与えないようにFSBは定格(66/100/133MHz)にする主義なので、FSB100MHzのCeleron800MHzなら、FSBを133MHzに上げて1064MHzで動かすことになる。CoppermineコアのCeleronのラインナップは1.1GHzまでと言われているので妥当なところだろう。ちなみに、市場にはまだまだCステップ(cC0)のものが残っていると思われるので、買う際にはお店の人によく確認した方がいいだろう。不人気であまり流通していない733/766MHzは特に見つけるのが難しそうだ。お店の人に聞いてもラチがあかない場合は、電圧が1.75Vになっていることを確認するといいかもしれない。(9月12日現在、スペック表では800MHzと850MHzのDステップはCステップと同じ1.70Vになっているが、おそらく誤植。) これまで、セカンドマシンのマザーボードには440BXチップセットが載っているGigabyteのGA-BX2000+を使っていたのだが、440BXが正式サポートするFSBは100MHzまでであることや、今後出てくるTualatinコアの対応も考えて、i815系(Bステップ)チップセットが載っているマザーボードを使うことにした。ちなみに、GA-BX2000+はその安定した運用実績が認められて、PentiumIII
1GHz(FSB100MHz)、メモリ1GB(PC100)というキリのいいスペックになってメインマシンに昇格した。 | MSI
815ET-Pro |
i845チップセット&Socket478の登場と、PentiumIIIシリーズの打ち止めにより、intel系のメインストリームはすっかりPentium4になってしまったようだが、i815系(Bステップ)チップセット搭載マザーボードは各メーカーから数多く出ており、まだまだ選ぶのには困るほどだ。そんな中で、選んだのがMSIの815ET-Pro(MS-6337)だ。各社とも同じようなスペックでどれを選んでもあまり違いはなさそうだが、このマザーボードには、FSBを強制的に設定できるジャンパが付いていることが決め手となった。(BIOSで設定することも可。)ソフト的にFSBを自由に変更できるマザーボードの中には、PCI/FSBクロック比がデフォルトのまま固定になるものがあるようなので注意が必要だ。(PCIは33MHzなので、PCI/FSBクロック比はFSB100MHzなら1/3、FSB133なら1/4にする必要がある。) チップセットはi815Eと言うことで、オンボードでVGAとオーディオ機能を持っている。たまたま付いてきたようなものなので、あまり使う気はなかったのだが、入れるつもりだったVortex2サウンドカードのドライバがうまく入らなかったため、オンボードのサウンド機能を使ってみた。初めは一時避難的なものとして考えていたが、普通に使うには特に問題はなく、PCIスロットは空くし、コネクタもマザーのバックパネルに統合されて収まりもいいしでそのまま使っている。オンボードとは言え、ちゃんとボード上にCDや外部入力のアナログ端子も付いているので、ビデオキャプチャーカード等の音声も内部接続可能だ。 その他の特長としては、ボードのステータスを緑と赤の光の組み合わせで教えてくれるD-LEDという機能がある。起動時にピカピカ光ってとてもきれいでいいのだが、結局マニュアルを見ないと意味がわからないので、ビープ音に比べて便利かどうかは少し疑問だ。
| | | 強制的にFSB固定する ジャンパ | PCIカードの隙間から エラーを知らせるD-LED | 装着時にAGPカードに ぶつかるDIMM1のストッパ |
定格のFSB100MHzで一通りセッティングを終えると、次はいよいよオーバークロックだ。FSBを100MHzから133MHzに変更するには、SW1という6ピンのジャンパをフルオープンにする。すると、起動時に警告が出るが、BIOS設定でもFSBを133MHzにすれば大丈夫だ。再起動してあらためてBIOS起動画面を見ると、見事に1.06GHzになっている。単位がMHzではなくGHzなのだ。だが、ここで安心するのはまだ早い。 | 四捨五入で1.06GHz。下のメッセージは余計なお世話。 |
とりあえず、Windowsは普通に立ち上がり、Superπと3DMark2001の連続走行も全く問題なく、ほっと一息。付属の監視ソフトで見てみると、何も走らせていない状態でCPUの温度は44℃、スーパーπ400万桁走行中は、68℃ぐらいで安定していることがわかった。測定値の正確さは若干疑問ではあるが、Celeron800MHzのThermal
Specは80℃になっているので、まだまだ余裕はありそうだ。ちなみにうちのPentiumIII1GHzは定格なのに70℃を超えるぐらいなので、その安定度合がわかるというものだ。(PentiumIIIが危ういだけか?)コア電圧はデフォルトの1.75Vのままだったので、さらに温度を下げるべく、少し電圧を下げてみようとも思ったが、残念ながら、この815ET-Proは電圧を上げることはできても下げることはできない仕様になっていたのだった。 | | 通常時 | 高負荷時 |
さて、パフォーマンスの方はどうだろう。ベンチマークには、定番のHDBENCHとSuperπの他に、より実践的な数値を導き出すため、TMPGEncを使って50秒ほどのAVIファイルをMPEG1(VIDEOCD)に「最高画質」設定で変換する時間を測定してみた。比較対照には、Celeron533@800(cB0)、Celeron800(cD0)、PentumIII1GHz(cC0:FSB100MHz)を使った。ただし、手持ちのPentiumIII1GHzはSlot1なので、マザーはGA-BX2000+を使用している。 CPUクロック (FSB) | HDBENCH3.30 Integer/Float | Superπ 104万桁 | TMPGEnc 50秒MPEG1 | PIII1GHz (100MHz) | 40232/42275 | 2分44秒 | 3分13秒 | 800@1064MHz (133MHz) | 43070/45260 | 2分08秒 | 2分57秒 | 800MHz (100MHz) | 32364/34016 | 3分05秒 | 3分50秒 | 533A@800MHz (100MHz) | 32363/34011 | 3分03秒 | 3分51秒 |
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| OS:WindowsMe |
クロックアップによるパフォーマンスアップもすごいが、PentiumIII1GHzとの比較も意外だった。同系統のコアであってもCeleronとPentiumIIIのパフォーマンスの違いは結構大きいと言われているため、当初、Celeron800@1064がPentiumIII1GHzにどこまで迫るか?という程度の感覚だったのだが、いずれのテストも結果はCeleron800@1064が上回ってしまった。やはり、33MHzのFSBの差が相当効いているのだろうか。逆に、約2万円の価格の差の方は効かなかったようだ。それにしても、7000円を切るCPUとは思えないパフォーマンスだ。ちなみに、多少インチキではあるが、Celeron533A@800(cB0)とCeleron800(cD0)に差はなく、ステップによるパフォーマンスの違いは認められなかった。 ところで、依然440BXから離れられない安定志向のユーザーとっても、FSB100MHzで動く高クロックのDステップCeleronは最後のアップグレードパスとして気になる存在だ。PentiumIII1GHzとCeleron1.1GHzあたりではどちらが速いのか微妙だが、少なくとも金額の差は明らかだ。 基本的に、BXでもDステップは動くようだが、BIOSのマイクロコードをアップデートする必要があるということで、BXのような古い製品となると、あまりメーカーの対応が期待でないので不安なところだ。しかし、電圧生成の問題があったMendocinoコアからCoppermineコアへの移行時ほどは深刻な問題でもなさそうなので、どうしても手持ちのBXマザーの対応状況がわからなければ、価格がそう高くないこともあり、勝負してみるのもいいかもしれない・・・。ちなみに、うちのGA-BX2000+(V.FBa)は対応状況が不明だったが、定格で動くことが確認できた。
| GA-BX2000+(440BX
Slot1マザー)でも動く |
2001/9/12 注意:レポート内容は事実に基づくものですが、当サイトはその内容について一切保証することはできません。
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