| 結局どうなの?UltraATA/100
「PROMISE Ultra100 + IBM DTLA-307030」 | ATA66が普及しないうちに、今や店頭に並ぶIDEのHDDの多くはATA100対応になってしまった。しかし、BXに代わるチップセットがなかなか現れないため、いまだにBXのATA33で耐え忍ぶユーザは多い。そんなBXユーザにとって、ATA66やATA100のパフォーマンスはやはり気になるところだ。そこで、今更ながら各インタフェースのパフォーマンスをチェックしてみた。
ボクがサブマシンに使っているGIGABYTEのBX末期型マザーGA-BX2000+にはBXのATA33とは別にPROMISEのUltra66チップがボード上に載っており、貴重なPCIスロットを埋めることなくATA66が使えるようになっている。今回はさらにPROMISEのUltra100を増設することにより、同一マシンでATA33/66/100の3つのインタフェースが同時に使えるようになった。起動時にPROMISEのBIOS画面がUltra66用とUltra100用で2回上がるため、起動時間は少し長くなるが・・・。
BXのATA33はWindowsのデバイスマネージャでDMAのチェックをオフにすることにより、DMAなし=PIOになるので、転送速度は4段階にもなる。インタフェース速度の多様性もさることながら、コントローラ毎に最大4台のIDEデバイスが接続可能なので、実に最大12台のIDEデバイスが接続できることになる。ちなみにこうなるとIRQが若干心配になるので、念のため全く使っていないシリアルポートとパラレルポートはBIOSでDisableにしてリソースを確保しておいた。
比較に使用したHDDは、最近ビデオキャプチャー用に購入したIBMのDTLA-307030だ。DTLAシリーズはATA100の規格が登場する前からATA100(ATA66+とか言っていた)対応していた謎の人気シリーズだ。特に7200rpm版の方は、音が静かなのにBarracuda(Seagate)より速いと評判だ。音については、7200rpm版はうるさいという先入観があったのだが、DTLA-307030は本当に静かで、5400rpmのHDDの音と変わらない。しかし、一方では初期不良率が高いという噂もあり、いきなり起動ドライブとして使うにはやや心配なところである。
比較は、ATA100、ATA66、ATA33、PIOの4パターンで行った。環境によってはドライブ自体の転送モードを変更する必要があるようなので、念のためIBMのサイトにある切替ツール(IBMATASW)を使ってモードをいちいち切り替えた。ちなみにうちの環境ではモードを切り替えても特に変化はなかったように思う。ベンチマークにはHDBENCH3.22を使用した。OSはWindowsMe、BXのIDEコントローラ(82371EB)のドライバはOS標準のもの、Ultra66とUltra100のドライバは最新のものを使用した。ベンチマーク結果は以下のとおり。
雑誌等でも既にレポートされているように、ATA100とATA66のパフォーマンスの違いは見られなかった。これは、IDE最速と言われるDTLAといえども、まだまだATA66の限界に達していないことを示している。しかし、これも来年あたりには転送速度が66MB/sを越すディスクが登場すると予想されているので、新たにインタフェースカードを購入するのなら、価格差が少ないこともあり、ATA100対応のものにしておいた方がいいだろう。もっとも、そこまでBXを長らえさせるかという問題もある。今後、ATA133の登場も噂されてはいるが、肝心のIntelは既にSerial
ATA(150MB/s)のデモを始めているので、HDDメーカーからATA133対応製品が発売されることはあっても、主流になることはなさそうだ。ところで、PIOモードは思った以上に遅かった。ATA33でなんだかHDが遅いなと思ったら、デバイスマネージャでDMAのチェックが外れてPIOになっていることがあるので、ATA66とかATA100とか言う前にまずここを確認するのが先決かも知れない。
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