本末転倒?本格的300円玩具菓子

 ある日、缶コーヒーとおやつを買いに会社の売店に行ってみると、スナック菓子のコーナーで「永井豪」の文字が目に飛び込んできた。あまりにインパクトがあったため、思わず手に取ってしまった。20世紀漫画家コレクション「永井豪の世界」、品名は玩具菓子、彩色済みフィギュア入り。対象年齢は12歳以上と玩具菓子としてはやや高めだが、とりあえずそこはクリアしている。シールやバッチのような2次元モノなら、そっと陳列棚に戻すところだが、フィギュアとあってはその出来ばえを確認しないわけにはいかない。パッケージの写真を見る限りはかなり精巧に見えるが、実物と違うということはよくある。しかし、なぜ会社の売店にこんなものが?

近所のコンビニにはこんなにも・・・。

 箱を開けると、黒ずくめの変身前のデビルマン(不動明)が入っていた。ラインナップの中では最も地味だが、くっきりとしたアイラインで、確かに「永井豪の世界」の顔であった。パッケージ写真に偽りなしだ。300円という価格はお菓子としては少し高いが、このフィギュアの出来からするとかなり安い。これはいい!ということで、会社の帰りにコンビニに寄ってみると、「永井豪の世界」は見つからなかったものの、同じような玩具菓子の中に今の子どもが好きそうなキャラクターに混じって今の子どもにはとてもわからないような懐かしいキャラクターを発見し、思わず買い漁ってしまった。

20世紀漫画家コレクション 永井豪の世界(フルタ製菓)

右が隠れキャラの変身中デビルマン?
・・・。

 最初に出会ったのがこのシリーズでなければこんなに夢中になることもなかっただろう。ラインナップは、デビルマン、デビルマン(TVアニメ版/コミックス版)、不動明、牧村美樹、キューティーハニー、如月ハニー、ドロロンえん魔くん、バイオレンスジャックの8種類+隠れキャラ1種類。翌日都合で売店に買いに行けない私に代わって物欲エージェントが買い占めてくれたおかげで、本命(?)のキューティーハニーと牧村美樹に加えて隠れキャラと思われる変身中のデビルマンを手に入れることができた。こうなると全部揃うまで買い占めたいところだが、残念ながら売店にはもう入荷の予定がないそうだ。ところで、お菓子の方は麦チョコ(20粒くらい)だった。ちなみに、20世紀漫画家コレクション第2弾は横山光輝(鉄人28号、バビル2世など)、第3弾は松本零士(キャプテンハーロック、メーテルなど)、第4弾は江口寿史(?)となっており、ますます目が離せない状況だ。

超人ヒーロー伝説(コナミ)

ストロングザボーガー、タイガー・ジョー、マグマ大使。
すごいディテール!眼帯のリベットまで・・・。

 ゲームのコナミから発売されている超人ヒーロー伝説。なぜコナミが?という気もするが、どうやら玩具菓子市場には参入したばかりらしい。ちゃんとラムネ菓子は入っている。ラインナップはスペクトルマン、マグマ大使、ライオン丸、タイガー・ジョー、ザボーガー、ストロングザボーガーと超人ヒーロー伝説というあまりひねりのない名前からは想像できない渋いヒーロー達だ。怪傑ライオン丸のライバルキャラであるタイガー・ジョーが欲しくて一つ買ってみたら、見事に大当たり。眼帯やベルトのリベットまで塗り分けられているというディテールで、想像を遙かに超える代物だった。ついでにライオン丸をと思って2つ買ったら変なのが出てきた。元々全身金色のマグマ大使は仕方ないとしても、ブロンズ風のストロングザボーガーはいただけない。渋くは見えるがどう見ても手抜きだ。コナミのホームページによると、全キャラにブロンズタイプがあるようだ。

ハイパーゴジラ2002(バンダイ)

迫力満点。ゴジラ対キングギドラ!
中身のラムネは100円シリーズと同じもの。

 このシリーズは親切にもパッケージの外箱で中身が分かるようになっている。がっかりさせられないのはいいのだが、何か物足りない気がするのも事実だ。ラインナップはゴジラ(2001/初代)、キングギドラ1964、モスラ1961、バラゴン1965の5種類。バラゴンが余りまくっているのは言うまでもなかろう。ゴムのような柔らかい素材でできているが、スタイルが良い上、鱗(?)一枚一枚まで細かく彫ってあり、とても素晴らしい造形だ。デフォルメキャラの怪獣総攻撃という100円のシリーズもある。バンダイはゴジラ以外にもウルトラマン、仮面ライダー、ガンダム、ポケモン、デジモン、アンパンマン、機関車トーマスなど、強力なキャラクターを抱えており、取っ替え引っ替えリリースしているようだ。

大映特撮シリーズ2(TOMY)

まったり系ソフトビニール。変身前の大魔神。

 東映があれば大映もということで買ってしまった大映特撮シリーズ2。ラインナップは大魔神3タイプ(手に刀、武神像、拳振り上げ)に河童、ぬっぺっぽうの5種類。大映特撮シリーズ1の方は大魔神、油すまし、一つ目小僧、からかさ、ダイモンという何だか分からない取り合わせだ。案の定、大魔神以外は売れ残っているようだ。見つけたと思った大魔神も変身前の武神像(ハニワ?)だった。レトロタイプということもあって、柔らかい素材でほのぼのとした味わいを醸し出しており、写真で見るより良い印象だ。

ムー未確認動物〜UMAの謎〜(ハート)

デラックスなパッケージ。真ん中にあるのがラムネ。

 学研の謎の雑誌「ムー」を形取ったパッケージが目を引く。かつて「ムー」を読んだこともないし、現在もまだ続いているかどうかも知らないが、とりあえず少し懐かしかった。ラインナップはイエティ、チュバカプラ、スカイフィッシュ、恐竜人、河童、シーサーペント、ツチノコ、カエル男、ヒツジ男、ネッシーという10種類。これも何が入っているのか分かるようになっているため、がっかりさせられることがないと思いきや、他社のフィギュアに比べて造形が数段落ちるので、別の意味でがっかりさせられるかも知れない。お菓子のラムネも錠剤のようで少しスリリングだ。パッケージが妙に凝っているところに何かこだわりを感じさせるものがあるが、内容が内容だけにかなり怖い物好き向けと言えるだろう。

あっという間にこんなことに・・・。

 気が付くとフィギュアは10体を越えていた。今後も増えるかもしれない。子どもの頃の純粋な気持ちを取り戻すために・・・。大人だからこそ一気に買えてしまうのだが・・・。

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20世紀漫画家コレクション 永井豪の世界(フルタ製菓) 定価:300円
超人ヒーロー伝説(コナミ) 定価:300円
ハイパーゴジラ2002(バンダイ) 定価:300円
怪獣総攻撃(バンダイ) 定価:100円
大映特撮シリーズ2(TOMY) 定価:300円
ムー未確認動物〜UMAの謎〜(ハート) 定価:250円

追加情報(2002/2/4)
今、なぜ松本零士?原価が知りたい玩具菓子
泥沼の玩具菓子第二弾。

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